人の行く裏に道あり花の山・・・11/25Trade Winds

三連休最終日は時期的にも潮的にも真鯛を釣りに行きたいところだが、生憎とこの日は紅牙タイラバカップなる大会が開催され、更に驚くことに6隻120人という昨年の2隻40人とは比較にならないような大きな規模になったようであり、東京湾中の乗合船はここに集結したようである。

去年出場してみて身にしみたのは、私は誰とも競いたくないし、レギュレーションという名の利益誘導に縛られた窮屈な釣りもしたくないということ。

そんな訳でのんびりマイペースに釣りを楽しむべく、久し振りに東京湾タイラバのパイオニアに世話になることにした。

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まだ薄暗い6時に出船、左前方から昇る朝日を拝みながら船は一路横須賀沖へ。

最近は浅場でも深場でも釣れており、型も良いのが混ざるそうだが、それは好調という意味ではなく、鯛が固まらずに方々に散らばっていて非常に難しい状況だという。
でもね、東京湾のタイラバって元々そういう釣りでしょう、と思う。価値ある1枚を求めるロマンの釣りであって、数を狙うものではないし、ましてや120人が6隻に分乗して競うという方が、私には違和感がある。

そんなことを考えていると、内心密かに燃える想いが沸いてくるのを感じずにはいられない。

しかし、そんな私の心をへし折るかのように、この日も最近東京湾の至るところで多くのアングラーを悩ます厄介者、サバフグの猛攻に苦しめられることとなる。

フォールで食ってきてネクタイを噛み千切る、リーダーを噛み千切る、釣りの最中にも道糸のラインマーカーにバイトしてきて高切れ、まったく、なんでこんなに殖えちゃったんだろう?

ある流しでもまた20m前後でフォールが止められ、やれやれ、またかよとぞんざいに巻いていたら、上がってきたのはなんとトラフグだった。
ラッキー!
悪さしてるのはサバフグだけじゃなかったのか。

しかし覚悟していたとは言え、本命は渋い。
実に渋い。
アタリすらもない。
常にボウズのリスクと隣合わせの真鯛釣り、しかもタイラバとなれば置き竿にも出来ず、ひたすらタッチ&ゴーを心掛けながらリールのハンドルを巻き続けなければならない修行。
私がこの釣りを好きなのは実力や運よりも、メンタルが最も作用するところなのかもしれない。

沖上がりまで残り僅かとなった13時半頃、船長は思い切った大移動を敢行、え?こんな場所で?と思ったところで開始の合図。
そんな半信半疑な私の心と裏腹に、いきなり紛うかたなき真鯛のアタリが!
船長の差し出すタモに収まったのは900gの本命だった。
いやー、ホッとした。
しかしこの安堵感が、私の中のもちすぎ君スイッチをオンにしたようだ。

次の流しで下から3mで強烈なアタリ、そのまま巻いているとフッキングした途端、猛烈に頭を振りながら潜り込むような引きが!
「デカいの、キタ━(゚∀゚)━!」
巻いては糸出され巻いては糸出され、10m浮かせるまでの攻防が一苦労、この引きは典型的な良型の真鯛だ。
水深は45m程、底から30m浮かせたところでおとなしくなり無事にネットインしたのは3kg超えの今年の自己最大記録!やった!

更に!
その直後の流し、今度は着低して巻き始めた途端に一気に食らいつきビッグ・ヒット
しかし頭を振ることは振るのだが暴走系の引き味、食い方も真鯛っぽくなかったし、半信半疑でファイトをしていた獲物、上がってきてみれば荒々しいお姿をされたデコッパチのオスの真鯛であった。
体長はあるもののメスよりスリムなボディ、そう言えば以前4kg台のオスを釣った時に完全に青物と勘違いをしたことを思い出した。
大型のオスの引き味を覚えたってところか。

そんなこんなでラスト30分で立て続けに三枚釣って終了。
この一発逆転感もタイラバの魅力、やはりロマンの釣りだよなぁ。


【釣果】
6時出船、14時沖揚がり
真鯛3枚(3.35kg、3.3kg、0.9kg)
外道:トラフグ、ホウボウ、サバフグ


【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP Lリール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE0.8号、リーダー:フロロ4号


【本日の総括】
良型二枚に旨いの一枚、ある意味で理想的な釣りであった。
おまけにトラフグまで釣れれば言うことなし!
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シンクにクーラーの中身をぶちまけるとこのボリュームである。

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トラフグは勿論、身欠きにして薄造り。
良い子のみんなは真似しないでねー!
旨い。

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0.9kgは刺身と炙りで。
脂のノリ良く絶品であった。

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大きいのは会社に持ち込み鯛しゃぶにして同僚達と会議室パーティー

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締めの雑炊まで楽しんだ。

真鯛は皆を幸せにする。