高難易度・・・11/4羽田かみや

3週間振りの釣り、真鯛の潮ではないので相模湾にアマダイでも釣りに行こうかとも思ったけど、薄造り・肝乗せ炙り・煮付けの三種の神器を肴に、二升買った美味しい日本酒が飲みたいなと、またしても羽田かみやへカワハギ狙いに。

この日は11人組という団体さんもいて、20人乗船の満船札止め

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どんよりとした曇天の中を船は進む。
陽が差さないと少し肌寒さを感じるが、もう11月だもんね、当然と言えば当然である。
薄着で来てしまった己が迂闊だったのだ。

最初のポイントは第二海堡
前回は激流に翻弄された場所だが、この日は丁度潮止まりの時間でもあり、潮流れは緩やか。
しかし、水深がコロコロ変わるので基本的にオモリを浮かせる私のスタイルにとっては厄介な場所ではある。
激流に翻弄されて底を切ることが出来なかった前回はキュウセン祭と化したが、宙を攻めれば外道はカスリもしない。
細かく誘うと時折突っつくようなカワハギのアタリがあり、竿を送って聞き上げるといういつものパターンでポツリ、ポツリ。
前日はここで29cmが上がったとのことだったが、私に釣れたのは肝乗せ炙りに最適な小型3枚のみだった。

竹岡沖に移動すると、難易度はより高まった。
まったくアタリもないか、釣れても数枚で終わってしまうパターンばかり。
秋も深いというのに、カワハギは四方に散らばっており、全く固まっていないような印象だ。
極端にアタリが少ない時の宙釣りは、精神力の勝負となる。
疑心暗鬼、折れそうになる心、しかし周りを見渡すんだ、タタキ・弛ませでも全然釣れていないじゃないか!と自らを鼓舞して自らを信じてフワフワ誘い続けるのみ。

活性も低いようで殊更アタリが小さい。
五感を棹先と手元に集中させて、コンセントレーションの淫力魔人と化す。
アタリを感じて誘い下げ、聞き上げで針に掛かると滅茶苦茶嬉しい。
数の釣れないカワハギ釣りは、まるでアマダイ釣りのような心持ちだ。

苦境の中に小さな喜びを見出だして黙々と釣る。
「限定された人生には限定された幸せがある」とは村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の中の言葉だが、その重みと正しさを釣船の上で噛み締める。

どんよりとした曇天が続いていたが、13時過ぎに突然大粒の雨が降り始めた。
こんな予報だったっけ?
しかもあろうことか私はレインウェアを忘れてしまったのである。

宙釣りに関しては鋼の強度を持つ私の心は雨には弱く、やがて修復不可能な程にポキンと折れたのであった。

【釣果】
7時30分出船、14時30分沖揚がり
カワハギ13枚
外道:カイワリ、サバフグ、ベラ、トラギス

【タックル】
ロッド:DAIWAメタリアカワハギ180M
リール:SHIMANOステファーノ201
ライン:PE1号

【本日の総括】
ここ数年、年に一度が関の山、といった距離感だったカワハギ釣り、今年は久し振りにこれがシーズン三度目というハイペースなのだが、10枚、14枚、13枚と全く奮わず、腕のせいもあるにせよ、不調の年にわざわざハマっているような感じがしなくもない。
しかも魚のサイズは回数を追う毎に小さくなり、一番数が少なかった1回目が一番取れ高が多かった。
釣れない釣りを好むのは、私の宿命とか業のようなものなのかもしれない。

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本日の獲物たち。
手前に小さいながらもカイワリが。
カワハギ釣りで初めて釣れたな。
しかし身質が硬く、刺身にしたけどイマイチ。一晩寝かせた方が良かったのだろうか?

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そのシェイプからなんとなく予想はついたんだけど、やはり肝は既に相当萎んでいる。
それでも美味しい肝乗せ炙り。

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型が小さいので丁寧に下処理する気もおきず、手抜き捌き。
それでも旨いカワハギの煮付け。

時化でもあれば状況は変わるだろうか?

中途半端な釣果が続き、なんだかこのままでは終われないという気持ちになっている。