投げられない・・・8/14野毛屋

アジ釣りで、いやそれ以上にアジ捌きで疲れ果て、20時頃に昏倒してしまった私は、翌朝4時前には覚醒してしまった。
不思議なくらい疲れが残っていない。
しかし冷静に考えてみれば前日の釣りは午前のみ、アジ捌きは面倒なだけで特に体力を要するものではないのだ。

今日は空いているはず。
と、そそくさと真鯛の準備を整えて、私は金沢八景へと向かった。

開店直前に到着し、四隅で唯一空いていた右舷ミヨシの釣座札を確保した。
南西風だし下げ潮時間が長いし、良い選択だと思っていたのだがこれが失敗だったと後に知る。

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暑い。
出船前に昼食と飲物を買いに行ったコンビニで、ついでにかき氷も購入。

最初のポイントは第三海堡35mダチ。
ここから落と潮に乗せて1時間半以上ブン流す。
私には何者かのショートバイトが一度あったのみでノーヒット。

そう、この日攻めたのは深くても40m、浅いと20mというバーチカルが難しい場所。
釣果は大ドモのキャスティング・アングラーに限られた。

私もキャスティング・タックルは勿論持ち込んでいたのだが、終始10m以上の南西風が吹くコンディション、ミヨシから投げるとルアー着水と同時にラインは激しくトモ側に流されてしまい、とてもじゃないけど釣りが成立しないのである。

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こんなに吹く予報だとは、全く知らなかった。
結果的に早起きしたが故に、ほぼ思いつきで釣りに繰り出した私は、天気予報を全く見ていなかったのである。
うーん、ダメだなぁ。

最近は外道も豊富だというので、こうなりゃ何でも釣ってやろうと、フックにワームを引っ掛け、ラバージグのネクタイを外し、更にスカートを短くカットして、フラッシング・タイラバで攻める。

その甲斐あってかホウボウ3尾にソゲが2枚釣れた。
しかし本命からのコンタクトはない。

タナがベタ底なんだったらキャスティング・タイラバだけでなくテンヤでも釣れてもいいようなものだが、キャスティングの独壇場が続く。

時は過ぎる。
キャスティング組の快進撃を尻目に、投げられない釣座で悶々としたまま時は過ぎ行く。

3時半。
既に沖上がりの時間は過ぎていたが、良い流れの上げ潮が来たと、大貫の浅場から再び第三海堡に戻ることを告げたキャプテン。

私はいつものラバージグに戻し、つまり私の最も信用している道具に希望を託し、最後のチャンスに賭けたのだった。


【釣果】
7時10分出船、16時沖揚がり
真鯛1枚(1.1kg)
外道:ホウボウ3尾、ソゲ2枚


【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP Lリール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE0.8号、リーダー:フロロ4号

<キャスティング>
ロッド:Major Craft GIANT KILLING S73L/TR
リール:SHIMANO TWIN POWER MgC3000
ライン:PE0.8号、リーダー:フロロ3.5号


【本日の総括】
15:45頃だったか、不意に力強いアタリが訪れた。
しかし、魚が反転してドラグが稼働したのも束の間、直ぐにバレてしまった。
掛かりが浅かったか。
このバラしたシーンはキャプテンに一部始終を見られており、操舵室から檄が飛ぶ。
私はキャプテンのアドバイスに従い緩めていたドラグを締め直し(タイラバにおけるドラグ強度問題に諸説あるのは承知しているが、ドラグ強度に合わせたフックのセレクトを同時に考慮しないと全く無意味な議論だと個人的には思っている)、己を信じて落としては巻く。
タナはベタ底と信じていたが、6m程巻いたところで再び真鯛のアタリが訪れて今度はガッチリとフッキング。
綺麗なメスの1.1kgが無事にタモに収まった。
時計を見ると3:55。
正に沖上がり直前のドラマ、これぞタイラバのロマンだ。

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0と1を隔てる壁が最も高いこの釣りで、今日の私はサヨナラ勝ちを収めたようなものだ。
そして前日のやたらとアタリの多いアジ釣りも、今日の極端にアタリの少ない真鯛釣りも、等しく面白いのが釣りである。