タイ放浪記~スコータイ、「告白」読了(10/23)

2晩世話になったホテルを朝6時にチェックアウトし、フロントスタッフに捕まえて貰ったトゥクトゥクでバスターミナルへ。
150THB。
日本の感覚から言えば充分に安いとは言え、これから乗るスコータイまでのバス料金が片道300kmを余裕で超える距離なのに207THBなのでなんとなく微妙な気分を拭えない。
そう言えば昨日購入した虫除けスプレーとバンドエイドが210THBだったな。
物価の高低というより基準がワケわかりません。

エアコン付きの大型バスは観光客2割、タイ人8割といった具合でなんと満席。
距離的には東京から名古屋といったところだが、高速道路が整備されている訳でもないので5時間半の長旅である。

羽田発バンコク行きの機内にて読み始めた町田康「告白」を、この道中の半ばで読了した。
へえ、あの町田町蔵が小説を書いたのかと芥川賞受賞直後に何冊か読んだものの、文体に馴染めず以降無縁だったのだが、何かの折にこの本を購入して積ん読の山に加えておいたのだ。

強烈な読書体験だった。私が苦手なあの文体は健在と言えば健在なのだが、より無駄がなくソリッドになった印象でところどころ笑いを押さえきれない。
それでいて最後に主人公の「あかんかった」の一言で猛烈に魂を抜かれてしまい、読了後は廃人のようにバスに揺られるがままとなっていた。

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スコータイの遺跡群に、私は残りの魂を全て抜かれてしまった。
最早生ける屍のようである。

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アユタヤとアンコール遺跡の中間のような雰囲気、と言えばいいだろうか?

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押さえたホテルが公園入口からすぐのところだったので、私は日が沈むまで遺跡群に身を置いた。

心身ともに疲れた。
両足に出来たマメは更に発達し、痛みも増している。
長く歩くだろうし、そうだ、気が向いたらジョギングしよう。などという思惑でランニングシューズを履いてきたというのに、履き馴れていない新しいモノだったので完全に裏目に出た。
この靴履いて50km以上走ったのでもう馴れたものと思ったのだが、時間換算すればたいして履いていないのだ。

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公園ゲートを出た先にあるレストランにてムーマナウという青唐辛子が強烈な豚肉料理を食べ、ホテルでビールを追加で流し込んでから即寝た。

明日は早起きの予定。
馴れてるわ、早起き。

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