ベトナム放浪記(5/5)

世界遺産タンロン遺跡に行こうか、それとも郊外の古都ニンビンに行こうかという問いは、つまりはタクシー乗って個人観光か、あるいはツアーに参加するかという選択でもある。

立て続けに訪れたハノイ、流石に当分来ることは無いだろうし、もしかしたらもう来ることも無いかもしれない。

どちらも行きたいしどうしようか?

結局ツアーでニンビンへ行くことを選んだのだが、総勢19人の大ツアーになってしまい団体が苦手な私にとっては微妙なものとなった。

ガイドブックによれば西暦968年からタンロン(ハノイ)に遷都される1010年までの間にこの地に存在したベトナム初の独立王朝の都が置かれたのがニンビンにあるここホアルー。鎌倉幕府よりも古い由緒ある古都だ。

イメージ 1



国王を祀る祠も17世紀に再建されたとのことで、小さいながらもなかなかのふうかくがある。

しかし何なんでしょう?
とにかく観光客が滅茶苦茶多くて祠の中は竹下通りのよう。
GWは国内旅行も釣り船も混むので海外が最高だと思っていたのだが、もしかしてGWは世界共通言語になってしまったのだろうか?

イメージ 2


昼食を挟んだらタムコックのボートツアーへ。

イメージ 3


手ではなく脚で櫂を漕ぐのがタムコック流。

イメージ 4


陸のハロン湾の異名をとるタムコック、絶景である。
しかもこの日は曇っていたため気温もさほど上がらずとても快適。

ちなみにタムコックとは「三つの洞窟」という意味だそうで、その名の通り小舟は鍾乳洞のような洞窟を幾つかくぐる。

イメージ 5


約90分の遊覧ツアー、船が港につく前に漕ぎ手のオヤジが「チップ、チップ!」と言い出し、勿論降りるときに渡すつもりでいたので「OK」と言ってやり過ごしていたら、「hey,チップ!yo,チップ!」とうるさいことこの上ない。
頭に来て財布の中でチップ用に用意していた札ではなくその半額の紙幣を渡してやった。

イメージ 6


上陸後はサイクリングが用意されていたけれど、私はパスして川縁でビールを飲みながら読書に勤しむ。
15歳の時に大事な自転車を盗まれ、あまりのショックでその後30年以上を経た今に至るまで、私は一切自転車を所有しない生き方を貫いているのだ。

ホテルに戻るともう7時を過ぎていた。

ハノイ最後の夕食、前回滞在時に気に入ったレストランが何軒かあり悩ましいところだが、昨日行って大変に感動したブンチャー専門店のダックキム再訪。

イメージ 7


この野菜とチャー(肉)のボリューム、他のローカルレストランよりやや高めだけど、満足度が違いすぎる。

イメージ 8


その後は腹ごなしにナイトマーケットを冷やかし、可愛い部下たちへの安いお土産などを購入し、さっさとホテルへと戻った。

夜遊びと無縁のライフスタイルに変わって幾年月、この基本方針は海外でも不変である。