ノスタルジー・・・RIDE

シューゲイザー
shoe gazer
靴を見つめる者。

ロックの一ジャンルであり、青春の残滓の音像。

轟音と陶酔、甘酸っぱさとほろ苦さ。
最高であると同時に、何処か気恥ずかしい。

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今年のフジロックの目玉のひとつであった再結成RIDE、その単独公演に複雑な思いを抱えて出向いた。

1曲目の「LEAVE THEM ALL BEHIND」(良いタイトルだ)でテンションが上がったが、大轟音で締め括るこの曲のエンディングがやけにさっぱりとした演奏であったことにより私のノスタルジー需要が瓦解、全くのめり込めなくなった。

数年前に新木場で観たmy bloody valentineのノスタルジーに浸ることすら許されない凶暴性と現役感とは真逆の温い空間。

ロックが最早コンテンポラリーなカルチャーで無いことをとうの昔に受け入れてはいるが、やはり最も大事なことは現役感であり、次いでノスタルジーというのが私の求めるオーダーである。

ノスタルジー瓦解というのは最も哀しい現象だ。

私はアンコールの途中で会場を抜け出すと、妖怪婆が取り仕切る大井町の闇の深淵で前後不覚に陥るまで痛飲した。