遅い夏休みの台湾旅行から帰国して一月程が経過するが、太魯閣渓谷の美しさ、スケール感が時折フラッシュバックする。
あの絶景を言語化することは私には不可能だし、余計な説明も陳腐に感じられる。
そこに行き、見て、感じるしかない。
ところでフラッシュバックする太魯閣の景色は何故か曇りの日の時ばかりだ。
これは記憶が風化してセピア色になったからではなく、雲をたたえたモノトーンの太魯閣がまるで水墨画のような美しさであり、より強く印象に残っているのである。
晴れの太魯閣も良いけれど、ここは曇りの日こそが最大の魅力かもしれない。