jin machine・・・天下一品蒲田店

午前3時。
なんとも言えない不快感に目を覚ます。

なんだ、これは?

痒い。
全身が痒い。

太股に触れてみると無数のぶつぶつ、飛び起きて全身を確認すると首から下、膝から上のほぼ全身が蕁麻疹に被われていた。
まさに激症である。

花粉症の時期に処方された坑ヒスタミン薬を飲むも治まらず、痒みで熟睡することも出来ず、悶々と朝を待ち、9時50分に家を出て10時オープンの地元の皮膚科へ突撃。

・・・。

10時を過ぎてもシャッターは開かない。

不審に思いスマホでその病院のHPにアクセスすると、なんとサイトは閉鎖されていた・・・。

やむ無くネット検索をして評判良さげな蒲田の皮膚科へ。
しかし予約がないと診察出来ないとのことで、90分待ちと告げられる。
そんなに待てない生き急ぐ私は近隣の皮膚科を教えてくれと頼み、駅ビルの中に皮膚科があると教えてもらった。

・・・。

なんと、駅ビルの皮膚科は休診日であった。

涙をこらえて私は皮膚科探しの旅に出た。

ネットで見つけた病院に向かう途中で「整形外科/皮膚科」という看板が目についたのでとりあえず飛び込むと、待合室は多数の老人で埋め尽くされていた。
受付の女性に待ち時間を尋ねると、皮膚科は今3人待ちなので30分かからないとのことだったので診察をお願いし、問診票を記入して順番を待つ。

・・・。

・・・・・・。

・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・。

何が30分待ちだよ、余裕で1時間が経過しているじゃないか!

結局最初の病院で90分待った方が早かったという哀愁、ようやく名前を呼ばれたのは正午頃であった。

診察室に入るとそこにはブルースの女王・淡谷のり子を彷彿させる老婆がいた。
一瞬私のなかで時が止まったが、冷静に考えてみればその老婆が皮膚科医なのだと思われた。

雰囲気のみならず、慇懃丁重無礼な振る舞いまでもブルースの女王に近いものがあった。
コミュニケーションなど全く成立しない。

とりあえず1週間分の薬を処方してもらい、症状が治まっても1週間薬を飲み続けることと、1週間後に必ず再訪することを何度も念押しされた。
しかし私には、仮に来週症状がよりひどくなっていたとしても、ここには二度と訪れない事がわかっていた。

さて、そんな訳で会議をすっぽかし、私は半休を取得せざるを得なくなった。
ゆっくりと昼飯でも食べてから行こう。

荒木屋の辛い料理はなんとなく身体に悪そうなので、目についた天下一品へ。

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オーダーはチャーハンセット、こってり、麺硬め。
病院巡りの疲労を癒すため、黄金色に輝く泡立つ炭酸飲料もつけたことは会社には内緒である。

ブレの少ない天下一品だが、蒲田のスープは他店よりも若干塩辛いような気がする。

それでもこってりラーメンとチャーハンと黄金色に輝く泡立つ炭酸が織り成す完璧なマリアージュに私は酔いしれた。

この蕁麻疹との戦いは5日程で収束した。