懲戒解雇…11/1 野毛屋

その日も第二忠丸の船上に、中乗りエストシ君(仮名)の姿は無かった。

キャプテンに怒鳴られ、恫喝され、折檻され、調教される中乗りエストシ君(仮名)の困惑する姿は、ある意味で男船・第二忠丸を象徴する存在であった。

そんなエストシ君(仮名)の姿に己を重ねたり、或いは慰められたりするアングラーは少なくないと思われる。

早くキャプテンのお赦しを得て、中乗りとしての役割が戻ってくればいい。

そうすれば私の竿が折れることも、いや、折られることもなかったのに…。

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【釣果】
7時15分出船、16時15分沖揚がり
真鯛1枚(1.6kg)
外道:マゴチ、ホウボウ
 
 【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号
 
【本日の総括】 
そんな訳でキャスティング・ロッドは出船と同時に折られ、タナがベタ底となった秋の落ち鯛狙いで投げまくろうと思った私の企みは敢え無く潰えた。
それでも全体的に本命のアタリは少ない状況ながらもなんとか1枚ゲット。
海の神が私に与えてくれたプレゼントであったのかもしれない。

折られたロッドは男気溢れるキャプテンが自ら修理してくれることとなった。
「俺は40年以上竿作りを続けてるし、折れたお客さんの竿を数えきれないぐらい直しているから」というレジェンダリー・キャプテンの言葉が沁みた。

「折られた」というと被害者意識が強そうで我ながら嫌な表現だが、「折れた」と書くと数々の魚(それは本命の真鯛以外にもワラサやサメやら)を私と共に釣り上げた愛竿に対してあまりにも失礼なので、やはり「折られた」ことに変わりはない。
勿論、折ってしまった方からは恐縮され、弁償の提案も受けたので最早何のわだかまりも無い。

でも私は、少なくとも私にとっては、第二忠丸にとって中乗りエストシ君(仮名)という存在は不可欠なのだと強く思った一日となった。

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