台湾愛…たかちゃんらーめん(江戸川橋)
その時私は吉田修一の「路(ルウ)」という台湾を舞台にした小説を夢中で読みふけっていた。
だから仕事の合間に入ったそのラーメン店で、「本日最終日」と書かれていた季節限定メニューの台湾まぜそばをオーダーしない訳にはいかなかったのだ。
台湾ラーメンとは名古屋の「味仙」をルーツとする日本生まれの辛いラーメンらしい。
本質的に台湾と無関係な「台湾ラーメン」の派生メニューである「台湾まぜそば」が台湾的であるはずもなく、それは私の愛する台湾料理を彷彿させるものでは全く無いのだが、ピリ辛のタレとコシのある太麺がなかなか旨い。
麺を完食した後には「追い飯」という追加オプションが強制的にやってきて、過剰に炭水化物を摂取することとなる。
うん、台湾を期待すると肩透かしを喰らうけど、これはこれで悪くない。
とても良い小説で感動した。
こちらは台湾が好きで本が好きならば読む必然がある。
台湾まぜそばとはあまりにも対照的だ。