男の一本

musicman stingay。
我が男の一本。

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シリアルナンバーで調べると、1977年末から1978年初頭に製造された個体のようだ。

三点留めネックジョイント、裏通し、ミュート機能付きブリッジ。
1976年から製造され始めたこのベースの最初期モデルである。

この頃のボディ材はナチュラル系がアッシュ、色付きはポプラかアルダーという棲み分けだったはずなのに、何故かこの個体のボディはアッシュ。
リペアショップで見てもらってもリフィニッシュされた形跡はなく、ビルダーのエラーか気紛れか、いずれにせよレアな個体であると言えよう。

最近ではフレットが磨り減り指板は波打ち演奏するには厳しい状態であったのだが、リーセルバリューが下がるのが嫌でフルオリジナルの状態で保有していた。

言わば鑑賞用であり、所有欲を充たす為だけの存在であり、スタジオには専ら他のベースを持ち込んだ。

しかしこの状態は楽器にとって不幸である。
道具とは使われてこそ存在価値があるものだからだ。

しかも私がこの楽器を手放すことは恐らくあるまい。
そもそもリーセルバリューなどという概念など入り込む余地がないのだ。

一念発起して大手術を施した。

フレット交換、ナット交換、指板修正及び再塗装。

乗船料7回分に相当する金額が吹き飛んだが、私の愛器は復活した。
充分な戦闘能力と殺傷力が蘇った。

早く爆音を鳴らさねばなるまい。

ところで楽器と釣具とは本当に似ていると思います。