味のアジ…5/10中山丸

面白いから釣りをやるのである。
 
魚信を捉える。針掛かりさせる。そしてヤリトリという名の魚との攻防。
 
カリカリっという極微細なアタリを感知してあの手この手で針掛かりさせるカワハギ(宙釣り)、誘い上げでアタリを出し聞き上げて針掛かりさせるLTアマダイ、竿先の微妙なモタレに電撃アワセで掛ける餌木スミイカ、そして巻き上げ中に突如訪れる強烈なアタリに心乱さず巻き続けフッキングさせるタイラバ…。
 
このような私の好きな釣りとは真逆の釣り、アジ釣り。
 
タナを合わせてコマセを巻き魚が掛かるのを待つ、元ルアー・アングラーの矜持から最も離れた釣りかもしれないが、この魚のあまりの旨さに夢中にならざるを得ないのである。
 
地元の友人(仮にA君)と一緒に乗ったのは新緑の季節にライト・グリーンが目映い川崎の中山丸。
 
GW明けということで遊びは自粛ムードなのか大型船に4人のみと寂しい船上、しかしアジのご機嫌はバリバリであった。
 
ここのところ赤タンよりもアオイソメの方が食いが良いとのことで2種類のエサが配られたが、おぞましいライブ・ベイトに触れたくない我々はアオイソメを固辞。
赤タンの不利を腕でカバーしようという潔さである。
 
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予報よりも北東風が強く吹いたこの日、細ハリスの仕掛けが風に舞い度々手前マツリに見舞われたものの朝からアジのヤル気十分でクーラーは順調に埋まっていった。
 
確かにミヨシよりのアオイソメを使用したアングラーの方が釣れてはいたけれど、60尾の釣果は充分過ぎる。
例え小型が主体であったとしても、だ。
 
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【釣果】
6時45分出船、12時沖揚がり
アジ60尾(外道:シコイワシ
 
【タックル】
ロッド:alpha tackle エアボーン・スティック 40T-200
リール:SHIMANO OCEAカルカッタ301HG
ライン:PE2号
 
【本日の総括】
ヤバい!
旨すぎる!
 
水温が上がり初夏の海となったこの日の釣行、天敵アカクラゲに悩まされもしたけれどアジの食いは上々!
そして釣れ上がってくるのが尾びれが黄色く体高がありボディは金綺羅金のザ・湾奥金鯵!
 
クーラーボックスの海水氷に薄っすらと脂が滲む極上品は、捌くと腹からラードのような脂が出てくる個体もあり、捌いているだけで手はギトギト。
しかしタチウオのような下品な脂ではなく、豊かな旨味と甘味のある極上品で、タタキはまさに「いくらでも食べられる」圧倒的な旨さ!
 
そして圧巻は旨味が凝縮される干物!
旅館の朝食などで提供される干からびてやたらとショッパイヤル気のない干物とは完全に別の魚である。
 
食べる為に釣る。
これから秋までが最も美味しい季節、今後も折に触れて食材確保の為にアジを狙い続けるであろう。