エサexpensive・・・10/14金谷岡澤釣具店光進丸

野毛屋の真鯛終戦を屈辱の丸ボウスで終えた翌、日曜日。
 
私には3つの選択肢があった。
 
真鯛リベンジ
②数釣り種目で癒される
③陸でおとなしくしている
 
もっとも大人な選択は③であり、もっともロックな選択は①である。
私自身、①に挑むべきだと考えたが、その気力が無いならば③にすべきと思った。
 
しかし、寄る年波に敗北したか、何か大切なものを失ってしまったのかは自分自身でも判然としないのだが、私が下した決断はあろうことか②であったのだ。
良型の数釣りに沸く金谷のカワハギ戦線、気が付けば私は自分の携帯に登録してある岡沢釣具店に乗船予約の為の電話をかけていた。
 
 
そんな私の日和った決断を嘲笑うかのように、出発時は満天の星空だったにも関わらず館山道に入ったあたりから雨が降り始めた。
 
金谷に着いても雨。
 
出船時には上がったものの沖でまた雨に遭遇。
そして一時土砂降りになったのであった。
 
「ロックかロックじゃないか」
とは私の行動基準であり、判断基準であり、選択基準であるわけだが、そんなロックとはかけ離れた素行がロックの神の逆鱗に触れてしまったのかもしれない。
 
まずいな。
雨で済めば儲けモノ、ロックの神なら雷だって落としかねない。
 
せめてもの攻めの姿勢、港口はワッペンの猛攻で私の使っているパワー・ワイド・フック5号はいささか大き過ぎたのであったが、ワッペンも拾いながらその上の層にいると思しき良型にフォーカスして幅広いタナを探り続けることにした。
 
おお、神よ、私はロックのスピリットを忘れた訳ではないのです。
 
ところでワッペンと遊ぶとエサの消費が激しい。
いや、ワッペンでなくても、魚影の濃い金谷沖では常にエサの消費は激しいのであるが、これだけワッペンが湧いていると、尋常ではないぐらいエサを消費するのである。
 
岡澤釣具店で販売しているアサリ餌は、粒が大きくて新鮮な状態の良いものであるのだが、1パックあたりのアサリの数が極端に少ない上に、価格も700円と高額だ。
 
前回乗船時も宿で2パックエサを購入したのだが、途中でエサがなくなった。
しかしその時は良型中心に30枚を釣り上げており身も心も、そして帰宅後に予想される胃袋までもが十二分に満たされており、一足先に道具を仕舞った。
 
ところがこの日のワッペン祭り、相当数は釣っているのだが事前購入した2パックのエサを使い尽くした時点でもキープは10枚に届いておらず、船長に700円を払って3パック目エサを手に入れた。
 
午前船の乗船料は7500円。
確かに1日船より割安である。
 
しかしエサ700円×3パック=2100円。
 
合計9600円。
 
半日船で9600円。
 
OH,NO!エサ、expensive!!!
 
【釣果】
7時出船、13時沖揚がり
カワハギ42枚
(外道:ベラ、トラギス、チャリコ)
 
【タックル】
ロッド:DAIWAメタリア・カワハギ180M
リール:SHIMANOステファーノ201
ライン:PE1号
 
【本日の総括】 
42枚ゲット、32枚リリース。
 
アタリをとる練習とワッペンを掛ける練習にはなったが、当初の目論見であった良型カワハギ大爆釣で癒されることは叶わなかった。
 
こんなはずでは無かった。
 
しかし人生置きにいくと、往々にしてこのような結果に陥るものである。
 
おまけに天気が悪くて気が付けば写真の1枚も撮っていなかった。
今となっては実に哀しい思い出である。
 
『これは私が求めた釣りではなく、従ってこれらは私が追い求めた獲物ではない。』
哀しみにくれた私は、カワハギ釣りをすることは無いもののカワハギを食べることに関しては並々ならぬ情熱を注ぐ会社の後輩(通称:サマー)を呼び出し、全ての獲物を譲ったのであった。
 
ただでさえ哀しみの多いお年頃、哀しい思いの詰まった魚をわざわざ食べる必要は無いのである。