二枚潮で真鯛二枚…6/2野毛屋

雨と風の予報が出ていたが、念の為俺は朝4時に目覚ましをセットした。
 
予報はあくまで予報、往々にして外れるものである。
 
果たして目が覚めると雨はすっかりと上がっていた。
しかし各局の天気予報はマチマチ。
しかし風は大して吹かないことだけは確定的なようだ。
 
迷いはない。
 
というわけで金沢八景へ向けて出発!
狙うは二日前から急に上向いてきた横須賀沖のノッコミ真鯛である。
 
開店直後の船宿に飛び込むと先行者は3人。
四隅で唯一空いていた右舷ミヨシの釣座札を取り、受付を済ます。
 
そして竿をかついで船に向かう途中、いつもの販売機で目覚めの缶コーヒーを購入。
すると変な音がして4桁の数字が“6666”で止まり、再度コーヒーの購入ランプが点灯した。
どうやらアタリを引いたようだ。
『今日はイケル!』
俺の期待は確信へと変わった。
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最近は上げ潮の大根で全く喰いがなく終日第三海保付近を攻めているという第二忠丸。
この日もその流れに沿って終日三海保周辺がポイントとなった。
 
右舷には初挑戦3人組を含む7人が、左舷には客4人とキャプテン勇治がいつものように竿を出し、総勢12人での釣りとなった。
 
朝一は下げ潮残り。
風がほぼ真東から吹いてきて右舷ミヨシは潮先になり願ってもいないチャンス!
しかし船中ファースト・ヒットは潮上の左舷トモ二番手、続いてのヒットは左舷大ドモの最潮上に陣取るT山氏(色んな船で本当に良く会うんだよな…。)だった。
型はいずれも塩焼きサイズだが朝一からこの喰い、真鯛の活性は高そうである。
 
『くるかな~、くるかな~…。』
真鯛の高活性に高まる期待とは裏腹に俺は不安だった。
すると案の定、、、
「おおい!船は右前に流れてるんだぞー!」
『やっぱりキタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!』
第二忠丸の潮先に釣座を構えている時に潮上のアングラーに先を越されると必ず訪れるというキャプテンの愛のムチが反対舷から大声で飛んできたのだ。
「一番いい所にいるんだからさぁ、お願いしますよ、ホントに!」
『…。』
苦笑いで返す俺に、優しい笑みを向けてくる中乗りエストシ君(仮名)。
虐げられた者同士のシンパシーが我々を固く結びつけたようだ。
 
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(最近携帯電話のカメラで竿を撮影すると何故かグニャグニャに曲がって見えるという怪奇現象)
 
しかしですね、朝から缶コーヒーを当てちゃうような“もってる男”の俺が、釣れない訳がないのですよ。
 
下げ潮が完全にとまってきた10時前、「いいよ!」の合図で左斜め前にラバージグをキャストし、着低を確認して巻き始めたその刹那、
“ゴン!”
「!」
“ゴンゴンゴン!”
「!!!」
“ズドーン!”
「ヒットーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
教科書通りのアタリ方で教科書通りにフッキング、そして教科書通りに三段引きを演じるこの魚はまさしく真鯛である!
反転したあと少し走られたものの10mも浮かせたら大人しくなって余裕のキャッチ!
中乗りエストシ君(仮名)がタモで掬い上げてくれたのは、1.5kg程の綺麗なメスの真鯛である。
1枚は押さえておきたいマイウー・サイズだ!
そして前回釣ったのはハナダイだったので、これが乗船3回目にして今シーズン初めて第二忠丸で釣り上げた真鯛ということになる。
 
さあ、旨いの釣ったら後はデカイの釣るだけだぜ!
 
ここ最近の攻め方を踏襲し、この日も上げ潮が流れても第三海保を攻め続ける第二忠丸。
鴨居の船も近くを流しており、大根は本当に絶不調であることが窺える。
でも三海保の上げ潮って結構潮型悪いんだよね~、と思ってたら本当に酷い二枚潮が流れ始めた。
 
ジグを巻いているとラインが思いっきりS字を描いているのがわかる。
水深より5m糸が出て行くのは当たり前、無頓着に落として巻いてを繰り返すと10mも糸が余計に出てしまう。
 
タイラバの基本、タッチ&ゴーを決めるには丁寧な底立ちが不可欠、この潮型ではサミングしながらゆっくり落とすだけでも対応できず、度々完全にスプールを止めて糸を真っ直ぐにしてやる必要が出てくる。
これは手返しが悪いし、かなりイライラする状況ではある。
しかし与えられた条件の中でベストを尽くすこと、それが釣りの基本だ。
 
そして。
3m巻いたところで突如
“ゴンゴンゴン!”
「!」
“ズドン!”
竿が入ると同時に2kgに締めたドラグが唸りを上げ豪快に糸が放出された!
「デカイの、キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!」
こりゃ3kgぐらいありそうだぜ!捌くの面倒臭そうだけど味噌漬けと鯛シャブだな、やっぱり。
などと捕らぬ真鯛皮算用をしていたら、
“スポッ!”
『スポ?』
「バレタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!」
大きい魚ほどバラシ難いタイラバ、完全に捕ったつもりになっていたのだが…。
針を確認するとどうも針先が甘くなっている様子。これは掛かりどころが悪かったかな?
 
まあいい。
逃げたモンは仕方がねえ。
“来る者を拒むことはあっても、去る者は追わない”というのが俺の人生におけるスタンスであり、方向性なのだ。
攻め方は間違っていない。切り替えて前向きに戦い続けるぜ!
 
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【釣果】
7時15分出船、15時30分沖揚がり
真鯛2枚(1.3kg、1.5kg)

【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号
 
【本日の総括】
その後1.3kgの綺麗なメスの真鯛をゲット、惜しいバラシはあったけれど旨いサイズを2枚揃えることが出来たらやはり満足である。
 
真鯛のアタリは5回、そのうち4回ヒットして2枚キャッチ。
アタリ自体は前回乗船時より大幅に減ったけど、5回中4回フッキングするということはそれだけサイズの良い真鯛が増えてきたということであろう。
釣った2枚とも腹には大きな真子を孕んでいたしノッコミはこれからが本番なのかもしれない。
今後が楽しみである。
 
船中釣果は0~5枚、左舷大ドモのT山氏が圧倒的釣果を叩き出したが、船中9枚、真鯛の顔が見れたのは12名中4名と、結構厳しい戦いであった。
 
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マイウー・サイズはやっぱり霜降り造り(松皮造り)だよね、と思って1.5kgの背身を使って作ってみました。
う~ん、しかし若干身割れを起こし、味も思ったより淡白。
真鯛の味も個体差があるのかしら?
 
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鯛の鯛もほじくって記念撮影。
 
よし、また釣ろう!