遅れてきた青年・・・6/19野毛屋

震災以来初めて沖に出るという我が釣り友DDVセンパイ。

折角なら一緒に船に乗りましょう!ってことで選んだ船は我々共通の師が操船する金沢八景野毛屋第二忠丸だ。

この春から冴えない釣果が続いている第二忠丸、この日もチャンスは少ないものと予想され、俺はいつもより30分早く家を出て開店とほぼ同時に船宿に飛び込むと、左右の大ドモを押さえた。
出来る限りのことはやる。
それでも駄目なら仕方がないということだ。


最終的に11人の客を乗せて出港した第二忠丸、この日は猿島の南数百メートルといったところからスタート!

最近タイラバ船で好調に釣れ上がっている為か、珍しくこの日は我々を含む5人のアングラーがタイラバ・タックルを持ち込んでいた。

「ベイトの反応が切れ目なく出てるぞ!」
とポイントに到着するやいなや興奮気味にキャプテン勇治。そして、
「ラバーの方は底から15m、いや20mぐらい探って下さい。」とアナウンス。
水深40mのとこで20m探るって凄いな。こりゃタイラバ有利か!?

しかしファースト・ヒットは左舷ミヨシのテンヤ釣師だった。

次いで右舷トモ二番手でホウボウ、そして左舷ミヨシ二番手でカサゴが釣れた。

更に次の流しで左舷ミヨシのテンヤ釣師が2枚目の真鯛を釣った。

・・・。

魚釣れてんのテンヤばっかりだ!

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曇天ではあったが風が無く暑くもなく絶好の釣り日和だ。

厳しい釣りになるであろうことは織り込み済みだが、連敗中なだけに『今日もダメなのかなぁ』と弱気になってくる。
しかしポイント移動の時にDDVセンパイの話しを聞いたら一度鯛のアタリがあったと言う。

魚は居る。確実に居る。

メンタルな要素の強い釣りであるタイラバで、この思い込みは実はとても重要なのだ。


その直後の流しでのことだった。

相変わらずベイトの反応が凄いらしいので、底から15mを繰り返し繰り返し攻める。

すると底から8m巻いたところで
“ゴンゴンゴンッ!”
いきなり到来した鯛っぽいアタリ、そして1m程巻いたところで“ズドンッ!”っと竿先が入った。
“キターーーーーー!!!”
引きは弱いが頭を降るような感触、典型的な鯛の三段引きだ!
しかし、横を見るとキャプテン勇治を含む4人を巻き込む大オマツリが発生しており、それを中乗りエストシ君(仮名)も一緒になって解く作業に夢中になっていて誰も俺のヒットに気がついてない!
そうこうする内にクルクル回りながら魚が上がってきた!鯛だ!
「船長、タモタモタモ!」
まるで国民的お昼の顔(とは俺は思わないが)森田一義氏を気安く呼ぶかのように大声で俺は船長を呼んだ。
すると俺のラインの先に真鯛がくっついてる事を認めたキャプテン勇治は62歳とは思えない軽やかな身のこなしでタモを取り上げ俺に駆け寄ると、素早く鯛を掬い上げてくれた。

1kgのオス。
これが2011年1枚目の真鯛だ。
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中乗りエストシ君(仮名)による恒例の記念撮影を終え、魚を生け簀に入れに行く。
そして釣り座に戻ると、
「!!!」
なんとDDVセンパイのロッドがとんでもない角度にひん曲がっているじゃないか!
大物だ!
見ると真鯛が突っ込んでもドラグが効いていない。これは閉めすぎじゃないかと思ったが、聞けば余りにもラインが出て魚を寄せられないのでファイト中にドラグを閉めたのだという。
じゃあそろそろ上がってくるか?

程なく見えてきた大きな魚体は赤かった。
中乗りエストシ君がタモを出して取り込んだ獲物は、3.7kgのナイスなメスの真鯛だった。
omigoto!

DDVセンパイの獲物も底から7mぐらいのところでアタリがあったそうで、やはり鯛はイワシを追いかけて随分と浮いているようだ。

よし、型は見た。
あとはサイズ・アップを目指すのみ。俺もデカイの釣り鯛~~~~~~~!!!!!!

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【釣果】
7時15分出船、15時40分沖揚がり
真鯛1枚(1kg)

【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号

【本日の総括】
DDVセンパイの3.7kgを最後に船から魚ッ気が消えてその後は外道もなし。
午後の上げ潮は大貫からお決まりの大根を攻めたけど上っ側の潮が全く流れずアタリすらなく、最後に第三海保を一流ししてから沖揚がりとなった。

11人の乗客中型を見ることが出来たのは僅かに3人。
その幸運な3人の中に我々2人が含まれたということは、僥倖と言っても差し支えあるまい。
まぁ俺の獲物は小さかったんだけど、それはそれとして。

家に帰って魚を捌くと、腹からはその小さな身体には似合わないパンパンの白子が出てきた。

一方DDVセンパイの獲物からはタップリの真子が出てきたそうだ。

忘れもしない、昨年の4月14日に自己最大となる7.4kgのメスの真鯛を釣り上げた際、その膨らんだ腹からはタップリの真子がでてきた。

今年はそれから遅れること2ヶ月。
低水温が続いた影響で今が観音崎真鯛のノッコミ本番なのかもしれない。

これは次の大潮も行くしかあるまい。


さて、釣趣は物足りないけど食べて美味しいのはこのサイズの鯛ですな。
皮ごと湯引いて食すお造りは、脂ノリノリで臭みも全く無く激ウマ!
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頭と中骨を使って作る潮汁、沸騰させぬようにトロ火でじっくりと煮込み、丁寧にアクを取ると至福の1杯!焼酎で酔った夕食のシメに最高だ!
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昨年は5連敗を喫し、俺が第二忠丸でようやく真鯛を釣り上げたのは夏が終わった後のことであった。
それに比べりゃ今年はまだマシ、型見れてホッとしたところで次は余裕を持って大きいのを狙ってみよう!