貸し切り・・・5/18野毛屋

事務処理能力が低下し、キャパシティが減少し、アイデアが枯渇している。
久々に仕事に追われて気がついた、己の劣化。
そして休日出勤。

・・・。

リセットしよう。

大潮の水曜日に緊急代休を取得し、向かったのは金沢八景
狙うは勿論ノッコミの真鯛だ。

白子持ちが釣れてるフグ船と好調が続くコマセ真鯛船は先行者がいたが、一つテンヤ船の釣座札は全て掛かったまま。
俺は左舷大ドモを押さえた。

しかし6時を過ぎ、6時半を過ぎても一つテンヤ船には全く客が来ない。
仕方がない。
6時50分、諦めてフグ船に種目変更しようと思ったら、
「何言ってんだ、当然出るぞ。」と船長。

かくして大型船第二忠丸を完全貸し切り状態で、本当の大名釣りとなった。
嬉しいけど恐れ多い、そんな微妙な心境だ。

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穏やかに晴れて風も無く、絶好の釣り日和だ!

定時に出港した船が最初に向かったのは第二海保北側の水深17~20mのポイント。
昨年も春のノッコミではよく狙っていた場所だ。
巻き上げで狙うタイラバはあまりに浅い場所は苦手だけど、船長によればラバージグで釣れた実績もあるポイントらしい。

「ちょっと来てみ!」
釣りを始める前に操舵室から船長が手招きする。何事かと思って近寄ると、
「ベイトの反応が凄いぞ!こりゃ鯛とかスズキが付いてるに違いない!」
と真っ赤になった魚探の画面を指さして大興奮している。こりゃ期待出来そうだ。


「バカヤロウ、しっかりアワセろ!」
実釣開始から数分後、海保の作業員も一瞬たじろぐようなキャプテン勇治の怒声が突如東京湾にこだました。
ファースト・ヒットは中乗りエストシ君(仮名)だ!
しかし残念ながら途中でバラシ。
「何やってんだよお前はよう、アワセが弱いからだぞ!」
と怒りが収まらないご様子のキャプテン。毎日毎日釣りをしているというのに尚この獲物への執着心、流石である。

俺はフォール中に1回アタリがあったがフッキングせず。恐らくこれは鯛ではなくシーバスか何かだろう。
そして船長がショウサイフグを1尾釣ったところでポイントに見切りをつけ、第三海保へと移動した。

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第三海保はかなり速い潮が流れており、水色もイイカンジに濁っていた。
釣れそうな気配は濃厚だ。

ジグを着底させて巻き始めた途端、ず~んともたれるようなアタリがあり、そのままズドンと竿が入った。
“なんかキターーーーーー!!!”
「おう、デカイぞ!慎重にやれよ!」とキャプテンの檄が飛ぶ。

1.2kgに設定したドラグからは勢いよくラインが放出される。魚の引きが落ち着いたところを見計らって2目盛り程ドラグを締める。
そして上がってきた魚体は赤くなくて鮫肌・・・。
シャークでした。

その後はアタリすらなく潮止まり。

上げ潮の時間帯は大根を延々と攻め続けた。

船長には何かしらの確信があったのだろう。

とにかく同じラインを何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も流した。

しかし釣れたのは中乗りエストシ君(仮名)の竿にオニカサゴが1尾、他には一切のアタリがなかった。
そしてそのまま沖上がりの時刻を迎えたのだが・・・。

「駄目だ、納得いかないから今からもう一度三海保行ってみるから!」
え!?客俺一人なのに延長戦やるの?
キャプテン勇治は男でござるなぁ~(T-T)

俺は星飛雄馬並に猛烈に感動していた。
この情熱と男気に完全に参ってしまったのだ。

根性論で魚が釣れないことは百も承知だが、こうなったらなんとしてでも釣ってやろうじゃないか!

第三海保を攻め始めた直後のことだった。
潮が速いので超デッド・スロウに巻いていると、
“コンコンコンコン!”
というハッキリとしたアタリ、そしてそのままフッキング!
“キターーーーーー!!!”
しかし鯛にしては引きが尋常じゃなく弱い。こりゃ根魚かな・・・。
しかし上がってきた魚体は赤かった!
・・・と一瞬ヌカ喜びしたけどホウボウでした。まあでもホウボウの刺身って結構旨いんだよね。これは嬉しいゲスト、有り難くキープさせて頂きます。

何にせよ魚が釣れたということは前向きに捉えるべきだし、この勢いで本命もイタダクゼ!
しかしみるみる内に潮方がどんどん悪くなってきて、15時半に船中ゼロのまま無念の沖上がりとなった。
う~ん、二連敗。
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【釣果】
7時15分出船、15時30分沖揚がり
外道:サメ、ホウボウ

【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号

【本日の総括】
…無念。

客が俺一人というのに構う事なく出船し、更には延長戦までやってくれた船長の男気に報いることが出来なかったのは実に無念だ。

今期はまだ本命のアタリすらない。

しかし全体的に低水温が続いているようだし、今後に期待して諦めずに真鯛を狙っていくつもりだ。

さて、船長が釣ったショウサイフグと中乗りエストシ君(仮名)が釣ったオニカサゴもお土産に貰ってしまい、自分で釣ったホウボウと合わせて高級外道三種がそろった。
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丸ボウズで終わることが珍しくない東京湾タイラバ、お土産があっただけでもラッキーと思うべきなのかもしれない。

獲物は全て刺身で美味しく頂いた。
一口に白身魚と言っても、味はそれぞれ全く異なる。しかもこんな三種盛りは飲み屋ではまずお目にかかれないから贅沢だ。
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でもやっぱりここに真鯛が加わってないと、なんか盛り上がらないんだよな~。

次の大潮周りには水温と活性が上がっていることを祈ろう。