バカボンのパパ釣行・・・4/14トレードウインズ

気が付けば遂にバカボンのパパと同い年になってしまった。
しかし、未だ「これでいいのだ」という境地には遠く及ばない。

日々惑い、メランコリーと闘いながら生きているストレイ・シープ。

41歳という立派なオトナの年齢に馴染めない俺は、とりあえず誕生日から逃亡することにした。


そんな訳で会社をさぼって(あ、言葉のあやです。ちゃんと有休申請してます。)
やってきたのは東京湾タイラバのパイオニア、トレードウインズ。昨年11月以来実に久しぶりの乗船であると同時に、今年初の真鯛狙いだ。
やはり誕生日には縁起物の“目出鯛”を狙いたいわけです。

朝5時に出船、かなり強い北風が吹いており海況は悪いが、俺の41歳という本厄・荒波の1年を象徴しているようで上等じゃねえか、コノヤロウ!

観音崎沖のポイントに到着してみれば結構酷いウネリ。しかも俺の釣座は左舷ミヨシ、なんだか遊園地のバイキングに乗ってるみたいだぞ!

かなり早い下げ潮が流れており、更に北風との相乗効果も相俟って船は結構な勢いで南へ流される。
どう考えても釣れる条件は揃っているのだが、何故かアタリすらなく徒に時だけが過ぎて行く。

11時の潮止まりの時点で船中右舷胴の間で上がったシリヤケイカ(!)が1杯と俺が釣ったトラギス(・・・)のみ。
本命はアタリすらない。

「剣崎まで走ります。」
最近剣崎の青物ジギング船の外道で、4kg程の大きな真鯛が上がっているらしい。
南から入ってきたイワシの群れを青物と一緒になって追い掛け回している真鯛が結構いるのでは?
というのが船長の見立てだ。

しかし剣崎周辺を探索しても鳥山もイワシの反応も見当たらず空振り。2~3ヶ所流すも全く魚っ気がなく、船は再び上げ潮を求めて観音崎沖へ逆戻りだ。

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風は弱まり、海は凪てきた。


観音崎に戻ると時刻は12時半。
残りあと1時間ってトコか?

「一気にノッコむ訳じゃないから、少し深いところも探ってみましょう。」と船長。
航路ブイ周りの水深5~60mと午前中よりやや深いところを攻める。

暫くの後。

「やっとキターーーーー!」
と船長の声。
振り返ると右舷ミヨシのアングラーのロッドが急角度に絞り込まれ激しく叩かれている!間違いなく鯛だ!
船長がタモを入れて取り込んだのは3kg程のメスの綺麗な真鯛だった!

「今日は上げ潮勝負ですね!粘っちゃいましょう!」と高らかに延長戦を宣言した船長、よし、俺も頑張ろう!

その直後、
“ゴンゴン!”
突如訪れた金属的なノック!
“キターーーーー!”真鯛っぽいアタリだ!
あれ?そのまま巻き続けてもその後うんともすんとも・・・。
“掛からなかったーーーーー!”
千載一遇のチャンスを逃したか?
いやいや、ここは魚っ気が出て来たと前向きに捕らえよう。

潮の流れが複雑になり、何度も細かくポイントに船を入れ直す船長。
ラインもあらぬ方向にかっ飛んだりして底を取りにくくなってきたのでジグを80gから100gに変えた、その直後のことだった。

下から3m巻いたところでず~んとモタレるようなアタリ、ん?鮫かなあと思って
更に1m巻いたところで
“ズドーン!”と一気に竿が入った!
“キターーーーー!!!!!!!”
「おおお、キタキタ!」と船長も呼応する。
しかしソイツは凄い勢いで頭を振りながら暴走し、ドラグが唸りながらラインは一気に10mも出された。これが死闘の始まりだった。

暴走が止まったところで一気にラインを巻く。しかし敵はまた暴走して苦労して巻いた分またラインが出される。
「これ、相当デカイよ!」と百戦練磨の池田船長。
「これ実は鮫だったりしませんよねえ・・・。」と不安な面持ちで俺。
「こんなに頭振る鮫なんていねえよ!鯛だよ鯛!」と船長。
「こりゃまだ相当時間かかるな。残り10mになったら教えて。」と言って船長がキ
ャビンに戻ろうとした時、
「キターーーーー!」
なんと右舷ミヨシでもヒット!まさかのダブルヒットだ!

こっちもデカイぞお!なんて声も上がっているが、当然俺に周りを見る余裕などない。

以前大鯛にライン切られた反省からドラグ強度は1kgジャストに設定していたのだが、全然魚が弱らずラインを巻けないので若干締めてみた。強引なファイトも良くないけど、時間のかけ過ぎもバラシを招く恐れがある。

「なんだこっちが先に上がるぞ!」
後から掛けた右舷ミヨシの鯛が先に上がった。

そして、残り20mを切ったところで俺の獲物も急に抵抗を止めた。水圧変化で内臓でも出たか?
船長はGT用の大きなタモを持って待ち構える。
PEを全て巻き取りあとはリーダー5m、なんか巨大な赤い魚影が見えてきた!
そして水面に回転しながら上がってきたのは紛れも無い大きな真鯛だ!
「デカイ!デカイ!」
と大きな声を出しながら船長が勢いよくタモを入れて魚を掬い一気に引き揚げる。

やったー!無事にランディンそれは見たこともないような大きな大きなメスの真鯛だった。

2本あるフックの1本は完全に伸ばされ既に外れていたが、残る1本が運よく固いところにしっかりと刺さっていた。そして激しい死闘を物語るように、ラバージグのネクタイもスカートも無くなっていた!

「コレ、余裕で6kgあるよ!」と船長。

安堵と疲労と興奮で息も絶え絶えだったが船長に促され記念撮影。
う~ん、なんか出来過ぎ、ドラマチックだ。

その直後に右舷トモで4kgの真鯛が上がり、それを合図に14時50分にSTOP FISHING。

長く劇的な一日が終わった・・・。


【釣果】
5時出船、14時50分沖揚がり
真鯛1枚(7.4kg)

【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L 
リール:シマノ カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号

【本日の総括】
「上げ潮が好機」という船長の読みが見事に適中、ラスト1時間でバタバタっと4枚の本命が上がった。
タイラバは釣りロマンがあるなあ。

さて帰港後はお待ちかねの計量タイム。
まずは俺の獲物の全長を計ってくれた船長。74センチだった。
そして重量はなんと7.4kg!
よりによって自分の誕生日に人生最大の真鯛釣っちゃったよ俺!なんてカッコイイのかしら!

他の3枚も2.9kg、3.2kg、4.0kgとこの日は良型揃い。
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とにもかくにも生涯忘られぬ誕生日になりましたとさ。

これでいいのだ!

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クーラーからはみ出ちゃうー。