2010年初釣り・・・1/2野毛屋

「終わり良ければ全て良し」という言葉もあるが、「一年の計は元旦にあり」という言葉もある。
要は終わりも大事だけど初めも大事、というところだろうか?

いずれにせよ釣り人誰しもが特別な思いで臨むであろう初釣りに俺がチョイスしたのは勿論金沢八景野毛屋釣船店。

新年の運試しにまずは1杯釣りたい。

そんな謙虚な思いで第二忠丸に乗り込んだ。

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第二忠丸から望むご来光。

キャプテン勇治と新年の挨拶をしてから出船!
初釣りだから賑やかなのかと思ったら、乗客は俺を含めて僅か3名と寂しい感じ。
左舷ミヨシに俺、あとは両トモにお客さん、左舷胴の間で船長も竿を出す。

出掛けに見た予報では“北西のち南西の風”とのことだったが、鴨居沖のポイントに着いてみれば北東の風が吹いており、右トモが潮先となった。あれ?左舷ミヨシは一番不利?

しかし雲一つない青空、風はそよそよ、沖からのウネリが結構あるものの絶好の釣り日和だ。

開始早々、右舷トモでいきなり本命が上がり「すわ爆釣か!?」と期待は高まったが、その後が続かない。
年が変わろうとも渋さは変わらない今シーズンのアオリちゃん。

1度チップがあったものの何も乗らず2時間経過。
しかし、ついに今年初のその時は訪れた。

“ドンッ!”
規則正しく空を切り続けていた竿が何の前ぶれもなくしなった。
「キタアアアアア~~~~~!」
この引き込みはアオリに違いない!
中オモリを掴むと5mのハリスの先に付いているアオリの姿がハッキリ見えた!年末年始に暴風が吹き荒れ海は大荒れだったはずなのに、意外な程上の潮は澄んでいる。

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今年の初物!型は600gってとこか?

まずはホッと一息。しかし、
『正月だし実家への差し入れにもう1杯釣りたいなあ…。』
と段々欲が出てきた。

コロコロ風向きが変わり船の方向も定まらなかったが、11時頃気が付けば南西風に変わっており、いつの間にやら俺が潮先に…。
これはチャンス!と気合を入れてしゃくっていたら
“ドンッ!”
「本当にキタアアア~~~~~!」
実家へのおすそ分け、ゲット!

こうなると更に欲が出てくる。
『こうなったら戸籍上の配偶者の実家の為にもう1杯釣りたいなあ…。』
嗚呼、神よ、キャプテン勇治よ、欲深き我を赦し給え…。だってね、年末に差し入れたスミイカを本当に喜んでくれたので「次はアオリを持って行きますよ!」と大見得を切ってしまったのですよ、俺は。

しゃくった竿をすばやく戻し、中オモリが所定の位置に落ち着いたら、そのまま竿がスーッと入った。
これは!と思いしゃくると案の定
“ドンッ!
「また乗ったあああ!」
上がってきたのはまたしてもアオリ、我が家の晩飯と両実家へのお土産を確保するという最高の展開、こいつは春から縁起がいいぞ!

潮が上げ潮に変わった12時過ぎ、ポイントを房総半島寄りに移動し水深40m程のところを攻める。

上げ潮がちょっと効いてきたかな?と思った瞬間、
チュドーン!
「根掛かりかと思ったら、またまたキタアアアアアア~~~~~~!」
海面に姿を現したアオリは足の先にかろうじてカンナが掛かっている状態、こちらが呼ぶ前に気が付いた船長が軽やかな足取りでタモを持って来て取り込んでくれた。

「おう!これは型いいぞ!」
とタモを手渡してくれる。タモの中でエギを掴むと簡単にイカが外れた。これは危ないところだった。
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アオリばかり4杯!嬉しい!

初釣りは2時沖揚がりといつもより実釣時間が短いことが若干気がかりであったが、まさか今期最高釣果という願ってもいない形でスタートが切れるとは!初詣で引いたおみくじは末吉だったけど、初釣りおみくじは大吉だ!
さあ、そろそろスカリのイカを洗おうかなあ、と考えていた沖揚がり寸前、
“ズドドドドドドーン!”
「根掛かったあ、いや、巻ける、と言うことはまたキタアアアアアア~~~!」
竿はフルベンド、最後の最後に本日の最大アオリをゲットした!

もう沖揚がりだし、スミ吐かれないようにとイカシメピックで締めていたら、
「おおい!イカ締めてる暇があったらさっさと仕掛け入れろ!今日は早揚がりするんだぞ!」とまるで寅年を象徴するかのような容赦のないキャプテン勇治の咆哮を浴びせられてしまった!
釣れようと釣れなかろうと最後の最後まで諦めない、これがキャプテン勇治スタイルなのだ。

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帰港する第二忠丸からの眺め。一瞬たりとも曇ることのない最高の天気だった。

【釣果】
7時15分出船、14時沖揚がり
アオリイカ 5杯

【タックル】
ロッド:マニアス・アオリスペシャル350
リール:スピードマスター201
ライン:PE2号、ハリス:フロロ6号

【ヒット・ルアー】
YAMASHITA キュウセン 4号

【本日の総括】
2010年の幕開けは最高の天気で最高の釣果、なんだか良い一年になりそうだなあ、本厄なんだけど…。

宿に戻ってお茶とせんべいを頂きながらおかあさんと話していると、
「昔は初釣りっていうと船に乗り切れないほどお客さんが来てくれたんですけどねえ~。」
とちょっと寂しそうだった。
フグ船は混んでたけど、この日はウイリー船もお客2名(中乗りエストシ君はコマセ撒き要員としてウイリー船へかり出された)という状況、ちょっと釣れないとなると釣り客は他のターゲットに行ってしまうのだから本当にシビアだ。
初釣りと言えば釣り人のみならず船宿にとってもちょっとしたお祭り、間違っても“客が少なかったから釣れて良かった!”などと思ってはいけないのだ。ちょっと思っちゃったんだけどね、実は…。

何はともあれ大好きな船宿に敬愛する船長、野毛屋の皆さんの今年の無病息災を祈りつつ宿を出た。
今年も一年お世話になります!