武士の一分…9/16開成フォレストスプリングス

前日の王禅寺での中途半端な釣行により、欲求不満がエスカレート。目覚ましをセットしていないにも関わらず5時半に目覚め、身体は勝手にタックルの準備を始めている…。もう何がなんだか分からないが、とにかく出発!

とりあえず東名に乗る。『開成のオープンには間に合いそうもないから、混雑承知ですそのを目指すか…。そしたら朝飯食う余裕もあるかな。』しかし厚木IC越えた辺りから強烈な便意を催し始めた!文字通り飛び起きてそのまま家を出てしまった為に考えてみれば飲まず食わずの上、トイレにも行ってなかったよ。。。この瞬間、行き先はウォシュレット完備の開成に決定!

7時丁度に駐車場に車を滑り込ませ、そそくさと受付を済ませた後3号池の1号池と隣接しているポイントに入る。容赦の無い日照りに汗が噴出す。これは相当暑くなりそうだ。何も考えずに1日券買っちゃったけど、午前券でも良かったかも…。
COMP2.3サンスイ・オリカラからスタート。先週すそのでロストした俺のパイロット・ルアー、NOA2.6と形・重さこそ違えど同じカラー。コイツに代わりが務まるか、テスト登板だ。
2,3投してからポンドの異変(というとオーバーだが、いつもとの違い)に気付く。まず、水量が多い。明らかに岸が狭くなってるよ。更に普段から濁りのキツイ水質ではあるが、これは何だ!?殆ど泥水と化しており、ルアーもピック・アップ寸前まで全く見えない。先日の台風の影響だろうか?
雨の鹿島槍で爆釣を経験して以来、濁りが増すことは大歓迎なのだが、ここまで濁っちゃうとどうなのよ…?

断続的に便意を催すが、とりあえず1匹釣り上げてからだ!……。………。………………。
釣れねえ。アタリすらねえ。しかも波のように押し寄せる便意の周期が短くなっており、更に強烈さもドンドン増している。しかし男に二言は無い!俺が釣り上げるまで持ち堪えろよ、俺の肛門括約筋!

暑さによるものとは思われない大量の脂汗がダラダラ流れる。DAIWAのセルテートのドラグ音にすら負けないような派手な異音が俺の下腹部から聞こえる。『1匹、たった1匹釣るまでの辛抱だ…。もうすぐだ、俺は上手い、ここは俺のホーム、すぐに釣り上げるぜ……』んが、もう駄目だあ!
ロッドを無造作に放り投げ、内股で小走りにロッジに駆け込む!トイレは電気が消えているが、最早スイッチを探す余裕も無く、薄暗い便所へロック・オン!
……ふう~っ、本当に危なかった。あと1分決断が遅れていたら俺は最悪の形で今日の釣りを終えていたことだろう。
しかし、ここで己に負けたことが本日の大敗北へのプレリュードだったとは…。

この先ドラマは何もない。ああ、もうこれ以上書く気力がおきない。
山本有三路傍の石」か、はたまた芥川龍之介「歯車」か、ここで断筆じゃ。

以下あらすじ。
<午前の部・3号池>
7:37 極小ブラウン
11:29 小型サクラマス
イメージ 1

2匹目を釣り上げるまでに実に4時間。疲れ果ててFS DINERでランチ・タイム。
ここのジャンバラヤは正に白河FSで食したあのジャンバラヤの味だった。美味。

<午後の部・1号池>
13:12 普通のブラウン
14:13 さっきのより大きいけど普通サイズのサクラマス
イメージ 2

14:24 小型レインボー
17:19 小型ブラウン

渋いだけじゃなく、サイズも小さいのばっかり!
あまりの暑さに15時頃から“納得のできる1匹を釣り上げたら帰ろう”と心に決めていたのだが、結局終了のアナウンスを聞くことに…。


【釣果】
7:10~18:00
6匹(ブラウン3匹、サクラマス2匹、ニジマス1匹)


【タックル】
ロッド:レスターファイン X-STREAM 63SUL
リール:05TWIN POWER 1000PGS
ライン:よつあみ管釣王 3.5lb


【ヒット・ルアー】
ALF2.7(黄色)、NOA2.6(蛍光黄/オレンジ)、COMP2.3(サンスイ・オリカラ)、MIU2.2(緑アワビ)ALF2.7(黒)


                                   
【ロスト・ルアー】
オリエン4g(黄)
(余談:暑さでボーっとしてしまい、ベール・アームをかえさずにキャストしてライン・ブレイク。非常にみすぼらしい)


【本日の総括】
クリアなポンドよりも濁ってるポンドの方が簡単だと思っていた。しかし、「過ぎたるは及ばざるが如し」という先人の名言は管理釣り場の水質にまで敷衍可能な普遍性を持つアフォリズムだった。
更に付け加えれば、本日の天気予報は「晴、最高気温32度」。
渋い状況に違いないということは分かっていた。でも負けると分かっていても男には、いや、武士には、否!釣士(師)には戦わねばならない時があるのだ。
負け戦を絶対にしない福田次期首相(予定)のような賢い人間なら間違いなく行かないだろうけどな、こんな日に…。
ちなみに三連休の中日だし、道路の混雑も大したこと無かろうとタカをくくっていたのだが、東名乗れば渋滞25キロの表示。75Kmの道のりを実に3時間かけて自宅に辿り着いた時には殆ど廃人と化していた。
完璧な負けだ。でもこんな日があってもいいかもね。だって“敗北が人を強くする”のだから。

…そう、武士も釣士もやせ我慢は美徳なのですよ。