イカの夢をよく見る

僅かなアタリを見逃さずにアワセてビッグ・トラウトを釣り上げると病み付きになる。

手元に伝わるプルプルっとしたアタリを上手く乗せてカワハギを釣り上げると病み付きになる。

しかしそれらを上回り俺が今中毒に陥っているのは、エギにアオリが乗った時の凄まじい重さだ!

寝ても覚めてもアオリイカの事が頭から離れなくなった俺は、土曜日が来ると迷う事なく船宿・野毛屋へと向かった。



風も無く穏やかに晴れた反面、好条件に誘われて多くの釣り人がやってきて船宿はごった返しており、やや気勢を削がれた。釣座の札を取ろうとすると、既に右舷は14人の先客が!俺は比較的空いていた左舷のミヨシから5番目を確保。潮回りは小潮だしこの釣座とこの人数、しかも事前に確認した船長の釣果コメントによれば前日は今シーズン最悪の釣果を記録したとあり苦戦は必至だ。
でも考えてみれば毎回苦戦している訳だし、気にしたって仕方がない。いつだってボウズの危険と隣り合わせの釣り、それがアオリイカのエギングなのだ。

総勢27人(だと思う)の客を乗せて定刻の7時15分に出船。そして8時に竹岡沖のポイントに到着。 開始してすぐさま両ミヨシの客がスミイカを乗せた!しかし単発で終わりすぐにポイント移動。次のポイントで俺の隣の隣でスミイカが、そして右舷のトモ近辺でアオリが上がった。しかしここもまた単発で後が続かず、すぐさま船は移動。いつになくポイントの見切りが早いなと思ったら、「潮が全く流れていないから、しばらくこまめに移動して行きますから」と船長からマイクでアナウンスがあった。
実釣開始わずか30分で3箇所目、ここも30m台で深いとは言えないタナの指示があり、指示通りのタナにエギを落とし込んでシャクリを入れたその刹那、“ズン!”「キタ~~~~~~~~~~~~~~!」急角度に絞り込まれる俺の竿、船長が「一人乗ってます!」とアナウンスを入れ、俺は注目を浴びる。しかしその直後、「こりゃ~スミだな…。」という船長の声が後ろから聞こえた。取り込んでみれば確かにスミイカ
でもこれは俺にとって外道なんかではなく、是非釣りたいターゲットであり、しかもサイズも前回を上回る相当な大きさだったわけで俺は非常に満足した。

その後午前中にもう一杯スミイカを乗せる事に成功、あとは本命を釣るだけだ!

…。

しかし潮が流れず船長も大苦戦、船中が沈黙したまま時間だけが過ぎていった…。

…。

……。

……………。

そして何も起こらないまま沖あがりの3時を迎えてしまった。しかし、船長は帰ろうともせず更に沖へと突き進んで行く!

そして奇跡はおこった!!!

3時過ぎに船長がチョイスした50mの深場で、アオリは勿論、マルイカスルメイカヤリイカの大フィーバーが始まったのだった!

幸い俺もこの好機にあやかり、スルメイカヤリイカを連続キャッチ、更にマルイカも乗せたのだが取り込み直前にバラしてしまった。


結局沖上がりは4時20分。
小潮、大人数という悪条件にもかかわらず、船長の的確なポイント選びと潮を見ての延長戦が奏功し、本命は見れずとも大満足な釣行となった。 

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夕日を浴びながら帰港する第一忠丸。朝日を浴びながら出船したので日中はずっと海上にいたことに…。


【釣果】
7時15分出船、16時20分沖あがり
スミイカ2ハイ、スルメイカ1ハイ、ヤリイカ1ハイ
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【タックル】
ロッド:マニアス・アオリスペシャル350
リール:カルカッタ・コンクエスト301F
ライン:PE1.5号、ハリス:フロロ6号


【ヒットルアー】
ヤマシタ ピンク/ニジ 4.0
ヨーヅリ ピンクサクラダイ4.0



【本日の総括】
イカ五目釣りの様相を呈した釣行となった上に本命は型を見なかったのだが、本当に本当に面白かった!
そして客に釣ってもらう為に沖上がり時間を無視してポイントを攻めまくる船長の姿勢にも胸を打たれたし、なんというか、野毛屋のエギング船に益々ハマリそうだ。
アオリイカのシーズンも残り僅かみたいだし、ドンドン行くしかないですな!