単位変更、聖地巡礼…4/25

勿論向かうは“彼の地”である。

4時50分起床。熱いシャワーで二日酔いの不快感を洗い流し、5時40分さあ出発だ!と思ったら、エンジンがかからねえ…。再びバッテリーあがりだ。先月バッテリーあがりを起こしたのはドアのヒンジがずれて室内灯が点きっぱなしになったことが原因。入院してヒンジ調整をしてもらったのだが、“充電したらバッテリーは復活したので6月の定期点検まではもつだろう”と言われたのに…。

JAFを呼びエンジンを始動させ、6時40分出発。

更に昨日から仕事のトラブル処理が終わっておらず、携帯の電波が届かなくなる手前の市街地に車を止め、会社や関係先とのやり取りをする。

なんやかんやで今回の目的地鹿島槍ガーデンに到着したのは10時40分過ぎだった。先行車は10台足らずだが相変わらず関東のナンバーを付けた車が目立つ。
受付を済ませ、携帯が入らないにも関わらず公衆電話もないので(この適当さ加減もここの魅力だったりする)30円支払って受付の電話を借り最後の業務確認を済ませる。これで釣りに集中できるというもの。

11時実釣開始!まずは2号池ストリーム側アウトレット付近へ入る。
昨年11月以来約5ヶ月ぶりの鹿島槍、若干水が濁っている。雨が降った形跡はないが?
とりあえずオリエン4g消鹿志村イエローからスタート。4gスプーンをガンガンフルキャストしているだけで気分がいい。
しかし魚影は濃いものの魚の反応は悪いようだ。周りを見渡しても釣れていない。

ふと右をみると流れ込みが無人になっているので早々に場所移動。
オリエン4g消人肌に変えて1投目、光の加減でラインが殆ど見えないのだが、いきなりリールを巻く手に重みが!
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鹿島槍では“極小”の部類に入るようなブラウンをゲット。
更にその直後、しゃがみこんで見にくいラインを何とか凝視しているとラインが僅かに張った!
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更に小さなニジマスをキャッチ。

反応がなくなったので消ブラウンに変えると…
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またまたチビ・ブラウン。

その後アタリはあるもの、バレたり上手くのせられなかったりでノー・キャッチが続く。
アルビノとブラウンが続けざまにスレ掛かりして、魚影は決して薄くないはないのに、魚の反応は悪い。更に食って即反転するような明確なアタリは無く、殆どがつっつくようなショート・バイトなのでラインを見てしっかりアワセを入れないとちゃんとフッキングしないのだ。
放流が無い故かの低活性かとも思ったが、微妙な水質の濁りも気になり水温計で温度を調べると、なんと7度という低水温。これはもしかして“雪しろ水”って奴か?
そんな訳で苦戦は覚悟。気分転換にプラグを試す。まずは先日渋谷サンスイで見つけた“ココニョロ”。ご存知の方も多いだろうが、大分の九重FRオリジナルのこのクランクが“お一人様1点、¥1,575(ポイント対象外)”で売られていたのを発見、即購入したのだ。
スイムテストを兼ねてキャストを繰り返す。派手な動きでアピール力は強そう。そして特徴的なのがサスペンドなのかスロー・シンキングなのか、リトリーブを止めても浮き上がることなく泳層でステイしている。タナがドンピシャで合えば大活躍を予感させるプラグだ!(この日は釣れなかったけど…)
続いて取り出したのは、ミディアム・クラピーTAPER&SHAPEコラボモデル!愛用ロッドのブランクスに施されたペイントと全く同じ柄のルアー、これは買うしかないでしょ!
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で、きっちりブラウンをキャッチ。流石は島津さん、素敵!

続いてこのポイントで実績のあるへのじファイターMD(ゴーストピンク)を試すと…
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まあまあのブラウン。
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次いでニジマスが…
しかしここまでの6尾、全て平均サイズ、ここでは“小さい”魚の部類で、ファイトも不満だ。視界には大きな魚影もチラホラ見えるが、レギュラー・サイズが昨年よりダウンしているように感じられ、更に最近すそので強烈な引きを味わっているものだから何となく物足りさすら感じてしまう。

プラグに飽きて再びスプーンに戻す。相変わらず渋く、アタリはショート・バイト。たまに釣れてみればスレと悪循環が続く。『そう、ここは村田式釣方の聖地、村田基のようにライン変化でアワセを入れなければ釣果は伸びないのだよ。』と「アメリカの鱒釣り」の声が聞こえる。
オリエン4g消オレンジを装着しロングキャスト、着水直後にしゃがみ込み両腕を高めに上げてなんとかラインを見る不自然な釣りを行う。とにかくアタリは小さい。ラインが少しでもおかしな動きをしたら片っ端からアワセる。ノセ重視のこの竿のしなやかなティップがここではアダとなりフッキングを悪くしているのでは?などとネガティブな考えが頭をよぎったりする。
着水直後にラインが張ったのが見え、大きく竿を煽ると、“ガン!ジジジジジジジジジジ~”待望の大物がヒット!潜り込むような強烈な引きだが…アレ?今背ビレにルアーが掛かっていたような…。大物には違いないのだが、完璧なスレ掛かり、アワセがガッチリ決まったと思ったから落胆も大きい。しかも鹿島槍で大型魚をスレで掛けようものなら大変な事になるのだ。ドラグを締めて兎に角力の限り巻く・巻く・巻く!近くまでやっとの思いで寄せたところで流れ込みの岩にラインが接触してライン・ブレイク。しかし息は上がるは両腕は痛いはで散々だ。

ラインが見易い場所で釣りをしようと再びストリーム側アウトレットへ。考えて見ればスプーンではオリエンでしか釣れてない訳で、NOA、ALF、鱒玄人等を片っ端から試す。

鱒玄人2.9満月に魚の反応はあるのだが、とにかくのせられない!たまにのせてもバレちゃうし、今日は本当にアワセが難しいな。
何度目かのショートバイト、今回はガッチリフッキングしたようだが引き味は大したこと無い。『またコマスか~』などと雑に寄せていたら確かに見える白というより黄色い魚体。アルビノだ!
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引きは大したことなくても、なんとなく嬉しいですな。

3時を過ぎた頃、クレーンを搭載した大型トラックが2号池へとやってきた。『なんだなんだ、工事でも始まるのか!?』と思ったら何と巨大な放流車だった!
何度も細かく切り返して方向を整えながら1号池寄りストリームとインレットの間辺りに巨大放流車は停まった。鹿島槍での放流は何度か目にしているが、こんな巨大な車をみるのは初めてだ。しかも放流方法がまた豪快でここらしい。荷台の水槽に長さ1m強の太いパイプを挿し、一気に魚を池にばら撒いていく!パイプの端から水面までは落差が1m程はあるのだろうが、そんなことに一切お構いなし!大量の水と共に大量の魚が池に落ちていく。一体何尾いるのだろう、とにかく凄い量の魚だ!
放流車の周りに何人ものアングラーが集まるが、俺は動かない。だってあんなにも大量の魚をぶち込んだら、一箇所に固まる事無く適当に散るだろう。俺は赤金系のオリエン4gRGにルアーをチェンジし、自分の周りに放流魚がやってくるのを待った。

しかし予想に反し、魚の反応は薄い。
放流から20分程経過したであろう15時40分、最初の獲物をようやくキャッチ。
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更に8分後の15:48にグッド・ファイターが掛かった。
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この40センチクラスのニジマスが、フィーバー攻勢の合図だった。

フィーバー攻勢?

なんとここからワンキャスト・ワンヒット状態という恐ろしい状態に突入したのだ!

こんなのや
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こんなのが
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何も考えずルアーを投げればドンドン魚が喰ってくる!
しかもこいつらは全て40センチ前後の中型マス、しかも遠投して沖で喰わせるのだから1尾とのファイトが長いこと楽しめるんだ!

フィーバー攻勢が始まった初期は『同じ40センチならすそのの魚の方が引きが強いな』などと思っていたのだが、釣れ続けるとなると話は変わってくる。
竿を持つ右腕はパンパン、リールを巻く左手にも疲労感、挙句の果てにはだんだん握力もなくなってきた。
それでも俺はキャストを止めない。普段だったらこんなにイージーな釣りだったら直ぐに飽きてしまうかもしれないところだが、今日の俺は精神のメンテナンスの為にここにいるのだ!
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フィーバー攻勢は途切れることなく続き、結局15時40分から17時の終了時刻までの80分で、実に俺は21尾のニジマスを釣りあげた。こんなハイペースは今までに経験が無い。
1尾1尾との格闘の記憶はまるで残っていない。実力で釣った訳でもない。それでも俺は非常に満足であった。
この分なら明日の朝一は大爆発するに違いない。

近隣の温泉旅館にチェックイン、翌日に備えラインの巻き替えとヒットルアーのフック交換を済ませ、寝酒に赤ワインを1本呷って9時前には就寝したのだった。

【釣果】
11:00~17:00
28尾(ブラウン4、アルビノ1、ニジマス23)

【タックル】
ロッド:TAPER&SHAPE GAAS-66XULT
リール:TWINPOWER 1000PGS
ライン:GT-Rトラウトゴールド 4lb

【ヒット・ルアー】
オリエン4g(消人肌、消ブラウン、RG)、鱒玄人2.9満月、ミディアムクラピー(テーパー&シェイプ・コラボモデル)、へのじファイターMD

【ロスト・ルアー】
オリエン4g(消オレンジ)

【本日の総括】
4月も終わりだというのに大町市は今頃桜が満開、やはり東京とは気候が違う。
川の水量も豊富だったし、水の濁りの原因はやはり雪しろ水だったのだろう。
しかしそんな状況を一変させた大放流、考えてみれば翌日からゴールデン・ウイークだもんな…。
そんな訳で放流に救われただけの釣行と相成ったが、今まさに自分が求めていることは“大きい魚を沢山釣る”ことだった訳で、俺としては大満足だった。