カマス、引っ掛けマス。・・・2/6庄治郎丸

「引っ掛け釣りなんて釣りじゃない」と高らかに宣言した私ではあったが、釣行前夜せっせと引っ掛け釣り仕掛けを自作した。

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やだなあ、違いますよ、もしもの時の保険ですよ、保険!

7時に出船した第5庄治郎丸は一路瀬の海へ。
そして船団に合流だ。

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この光景、観音崎沖のタチウオ釣りを彷彿させる。
しかしタチウオを彷彿させるのはこの光景にとどまらなかった。

勿論、私はエサ釣りでスタート。
前回はアタリをあの手この手で針掛かりさせる難しさと面白さにすっかり夢中になったのだが、あれれ?
今日はアタリが全然ない。
周りの引っ掛けギャングどもがポツポツと本命を釣り上げているのを横目に、羨ましい気持ちを圧し殺して黙々とエサ釣りで挑む。
「150から190!」
反応は上下に散らばっているようで船長の指示タナは幅広い。この間を隈無く手持ちで探るのはなかなかに骨の折れる作業である。
一方の引っ掛けギャング達は指示タナの上から下まで落として巻くだけ。

午前10時。
いまだにサバしか釣っていない私は焦り、遂に禁断の仕掛けに手を出した。

トレブルフックにつけたバケが元ルアーマンとしての言い訳である。
すなわち引っ掛かったのではない、引っ掛けたのだ、と。

フォール中に糸がふけ、サミングして思い切りあわせると、魚が掛かっていた。
巻き上げ中にガツンと衝撃がきて電動を止めて確認すると魚が掛かっていた。

何かに似ている。
そうだ、この釣趣はタチウオのジギングそのものではないか!

となると初めての引っ掛け釣りではあるけど、慣れたものとも言えなくもない。
枝スの長さも枝間も喰わせ仕掛けに準じて作ったのだが、船上で即席で枝間を詰め、枝スを短くした。
落下する餌を演出する必要が無い以上、枝スを不必要に長くする必要がなく、幅広いタナをゆっくりと探る必要がない以上、枝間は120cmも必要ない。

そして明らかにバケ効果も見受けられたのは、バケの付いた針に限り、魚の口に掛かるケースが散見された。

もうエサ釣りには戻れない。

私は無慈悲に仕掛けを下ろしては上げ、下ろしては上げるという虐殺行為を淡々と繰り返したのだった。


【釣果】
7時出船、14時沖揚がり
カマス15本
外道:サバ、マイワシ

【タックル】
ロッド:アルファ・タックル・エアボーンスティック60F-200
リール:DAIWA シーボーグ300J-L
ライン:PE3号

【本日の総括】
船中釣果は1~17本。
スソは恐らくエサ釣りではないだろうか

魚が口を使わないときに、引っ掛け釣りが威力を発揮するということが良く分かった。
そういえばタチウオでもエサ釣りが良いときもあれば、ルアーの方が圧倒することもある。
やはりこのターゲット、個人的にはジギングで狙ってみたい魚である。

そして狭い範囲に船団が形成されることや釣趣もタチウオに似ているけど、他にもいくつか似ている点が。

まずは鋭い歯を持つ細長い魚であるということ。
次いで200m近い深場で釣れる事もあれば、10m程の浅場で釣れる事もあるという季節によって釣れる水深が極端に変わるということ。

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炙って旨いこと。

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塩焼きが旨いこと。

と食味においてもタチウオとの共通点が少なくない。まあ数切れ食べたら胃もたれするような下品な脂と異なり、カマスの方が上品で味も数段上だが。

そう考えると今まで縁がなかったカマスという魚が急に身近に思えてくる。

自作仕掛けの改良すべき点もいくつか見つかったし、釣らなきゃ食べられないターゲットである上に釣期も短く、最早引っ掛け釣りに何のわだかまりもない。

今週もまた夜なべして仕掛けを作ることになりそうである。