Rainy Saturday…11/14野毛屋
最近雨の中で釣りをやる気合だとか気概のようなものが完全に失われてきたのだが(世間基準では「普通になった」というらしい)、終日雨の予報が出ていたこの日は会社の同僚にして我等がバンドのギタリスト、fだけ小文字に拘るfIVEさんと第二忠丸に乗る約束をしていたので、早起きして金沢八景に向かった。
天気もさることながら前日は撃沈釣果、さぞやガラガラだろうと思いきや、第二忠丸には我々を含め13名もの奇特で物好きなアングラーが集い盛況を極めた。
私が思う以上にまだまだ世間には変態どもが、いや、熱心なアングラーがいるようだ。
そして朗報、出船した第二忠丸には久々に中乗りエストシ君(仮名)の姿があった。
やはり彼が居てこその第二忠丸である。
さて、初めて真鯛釣りをやるというfIVEさん、前半は練習で勝負は後半の上潮に賭けようということで釣座は左舷のミヨシ寄りを確保。
しかし釣座なんて何処でも同じだったかもしれない。
アタリがない。
全然釣れていない。
おまけに場所によっては潮方が酷く、またそんな中でも10号テンヤで釣りをしている恐らくは外房テンヤアングラー達もいてオマツリも酷い。
そして天気予報通り8:30から降り続く雨。
修行だ。
完全に修行である。
ヤバイ、fIVEさんがウトウトし始めたぞ!
彼が握っているタックルはロッドもリールもルアーも全て私が貸したもの。
海に奉納されてはかなわない。
「勝負は上潮が効いてからだから寝てきなよ!」
私の提案を待っていたかのようにキャビンに引き揚げるfIVEさん。
勝負は上潮、そう、上潮なんだ。
しかし午後になっても状況は変わらない。
13時頃戦線復帰したfIVEさん。
無情にも時は過ぎる。
気が付けば15時を回っていた。
もはやここまでか…。
しかしドラマは最後の最後に待っていた。
【釣果】
7時15分出船、15時50分沖揚がり
真鯛2枚(0.6kg、3.4kg)
【タックル】
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号
ロッド:ZENITH零式 LIGHT G-TOP L
リール:DAIWA RYOGA BAY JIGGING C1012PE-HWL
ライン:PE1号、ハリス:フロロ5号
【本日の総括】
15時を過ぎてから観音崎沖60m前後に移動した。
しかし潮型が酷くて底だちを取るのも一苦労。
当然オマツリも酷いわけだが、時間を考えるとここが最後のポイントになる可能性も大きい。
それは15時30分のことであった。
“ゴンゴンゴンッ!”
「!」
外道を含めてこの日初めてのアタリが到来、そのまま巻いているとフッキングしたようだ。
「やっとかよ!」
操舵室の窓からキャプテンが顔を出し一言。
「小さい!」
と私も一言で返す。
ホッとしたのは事実だが、これじゃない!今日求めているのはこのサイズじゃない!
魚をバケツに入れるとすぐさま戦線復帰。
するとほどなく“ガツン!”とアタリが!
しかしひと噛みで追うのを止めたようで針掛かりする前にゴム離し。
急いで8m程巻いて再びルアーを落とす。
そして5m程巻いたところで
“ゴンゴン、ズドン!”
「キタ━(゚∀゚)━!」
一気に食うのは良型に多いパターン。
やはり数メートル巻くと強烈なヘッドシェイクで潜り込む。久々の良型真鯛である。
一進一退の攻防を繰り広げたが、水深の半分も巻くとおとなしくなった。
ドラマはこれで終わらない。
釣れた獲物に私が神経締めを施している時、
「な、なんかきたかも!」
控えめなfIVEさんの声に振り向けば、竿が急角度に絞り込まれガンガン叩かれているじゃないか!
リールのドラグはチェッカーを使って1.1kgに設定してから渡した。獲れる。絶対に獲れる!
私は励まし続けた。
エストシ君(仮名)もタモを構えて待ち構える。
ウルトラ・ダイニーマ1号は遂に紫色のゾーンにやってきた。そして結束部を過ぎてリーダーが、あと5m!
そして白い魚体が回転しながら浮いてきたのであった。
fIVEさんの2.2kgメス。
私は3.4kgと0.6kgの2枚。
最後の一流し、およそ15分ほどで我々のドラマは完結したのであった。