ケツガイタイ

日頃から蒙古タンメン中本や荒木屋の激辛グルメで内臓と肛門を鍛えている為に、彼等の辛さ耐性は相当なレベルにまで成長している。

そんな屈強な尻をもつ私だが、ある日尻の激しい痛みに見舞われた。
しかし尻といっても肛門ではなく臀部。
中本の唐辛子も流石に臀部までは鍛えてくれない。

100分かけて16km強をのんびり走った土曜日。
翌日曜日は脚の筋肉に疲労が残っていることを感じたので、半分ぐらいの距離をペースを上げて走ろうと颯爽と多摩川に繰り出す。
かの小出監督も意識的にスピードを変えて走ることで走力がアップすると述べられている。
テンポ良く走っていたのだが徐々に右足の付け根に違和感を感じ始め、4km過ぎた辺りでその違和感は臀部の激痛に変化、たまらずストップすると膝の方まで痺れている。

足を引き摺りながら這々の体で帰宅し症状をネット検索すると、梨状筋症候群か坐骨神経痛が疑われる。

念入りにストレッチを施し、翌日仕上げに整骨院に行ったら痛みは急速に治まった。
大事には至らず一安心。

左膝鵞足炎、右膝腸脛靭帯炎、左足足底筋膜炎に続き実にこの一年で病院やら整骨院にお世話になるのは四度目である。

走って怪我したというと、「やっぱり健康の為に走っているのですか?」と尋ねられる。
健康に良いことをやって一年に四回も病院の世話になるわけないじゃないか。

そこでハタと悩む。
私は何の為に走っているのだろうか?

痩せる為?
確かに副産物的にスリムなボディを得られれば喜ばしい。
しかし現実にはこの一年で私は2kg肥っているのである。
痩せる事を目的としたら他の事を試すだろう。

結局のところ出来なかった事ができるようになる楽しさ、そして何より走ることの気持ちよさに気が付いてしまったということなのだろう。

何故走るのか?という問いは、何故釣りをするのか?という問いと非常に似ているということだ。

恐る恐る走り始めてまだ一年のビギナー。新しい発見は無数にある。

釣り、読書、バンドと並び、走ることが日常になってきている。

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