旅読書・・・騎士団長殺し/村上春樹

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この作家とはここ10年ぐらいご無沙汰だったものの、昨年ポルトガル旅行のお供に持っていき約20年振りに再読した「ねじまき鳥クロニクル」が予想以上に面白かったので、未読の長編小説も文庫化されたら買おうと思ったまま忘れており、今回スリランカ旅行の2日前に慌てて購入したのがこの村上春樹著、「騎士団長殺し」である。

折角Kindle paperwhiteを購入したというのに、何故フィジカルを買い求めたかというと、本書はKindle化されていないからである。

結論から言えば、なかなか面白かった。
まぁ、それ以上の感想もないのだが。

テレビもインターネット環境もない山の奥の一軒家で暮らしている主人公とシンクロするかのように、ニゴンボ、アヌラーダプラ、ダンブッラでそれぞれ私が宿泊したホテルにはテレビがなく、ことに三泊したダンブッラの宿は人里離れた環境で、自然と物語にのめり込むことが出来た。

ダンブッラからキャンディに向かうバスの中で読了、この旅の中で初めてテレビ付の部屋となったキャンディのホテルに4冊まとめておいてきた。

私の小さなバックパックは、文庫本4冊分のスペースが空いたことで、お土産用の余白を獲得した。

減らして増やす。
何かを捨てて何かを得る。
旅が人生の縮図と仮定すれば、そういうものだろう。